
全米のオートバイショップや個人から、当時新車で販売されていたバイクを見つけて直接買い取りしています。
全米のバイクショップや個人の方から買取りの相談を受けて、個人のお宅に買い付けにいくこともあります。エルオートでは、仕入れ専門のスタッフをロサンゼルスに滞在させて、西海岸のバイクショップを中心に全米に買取りのネットワークを持っています。中には個人のオーナーや収集家の方から相談をいただくことも多く、現地で旧車を前に交渉を行ない仕入れを行なっています。
海外でも、走行距離の多いものや、消耗の激しいバイクもあります。この場合はエルオートでオーバーホールすることを前提として仕入れます。レストアを前提として仕入れる場合の注意点は、フレームに歪みのないものを仕入れるようにすることです。事故をしている車体の場合、フレームが歪んでしまっていてまっすぐ走らないなど致命的なトラブルを起こします。逆にエンジン内部などの問題は、部品ひとつに至るまでエルオートのメカニックが完全にオーバーホールすることができますので、フレーム等の状態だけを気にして仕入れを実行します。
全米各地、ヨーロッパ各地から見つけてきたバイクは、エルオートでコンテナを手配して日本に送ります。たとえば、アメリカ本土仕入れの場合は、現地の当社スタッフが、主に西海岸のバイクショップや個人から買い付けを行い、それらのバイクはロサンゼルスの当社のヤードに集められます。集めたバイクは、ロングビーチ港でコンテナにつめられ約1ヶ月かけて船で運ばれ大阪の南港に船が入り、コンテナのままエルオートに当社に到着します。
アメリカ及びヨーロッパから届いたコンテナは、国内の仕入れ担当者とチーフメカニックが立ち会い、コンテナを開封して確認します。ここでアメリカ在中のスタッフ及びヨーロッパ在住の現地スタッフと電話やスカイプなどを使って確認しながら、オリジナル販売を目指すものは状態をチェック、レストアやオーバーホールを行うバイクは、メカニックに車両チェックを指示します。アメリカで何十年も大切に保存されていたバイクも多く、希少な車体も運ばれてきます。コンテナから出す際も注意を払って1台1台スタッフがコンテナから荷降ろしします。
エルオートには、オートバイを整備するメカニックが総勢9名いますが、輸入されてきたバイクをメンテナンスする「商品化」という作業を行ないます。この商品化が毎日のメインとなる業務です。オートバイの状態に合わせて日々商品化の作業を行っています。
エルオートでは、入荷したオートバイをチェックシートを使って状態を把握します。エンジンのかかり具合・異音・白煙・オイル下がりオイル上がり・漏れなどのチェック、ミッション(ギヤの入り具合・オイル管理)フレーム・足回りの状態・ブレーキの固着・外装の状態やタンク内のサビなどの項目をメカニックが詳しく全てチェックします。
まずは個々のバイク全体を点検して、チーフメカニックが整備の方針を決定します。決定された整備計画に基づき、1台1台担当者が割り当てられて整備計画の準備に入ります。

バイク毎に割り当てられた整備担当者は、詳細なレストア計画を立てます。エンジンに問題がある場合はエンジン内修理を含めたセミレストアを行ないます。エンジンフルオーバーホール前提のフルレストアの場合は、ネジ一本に渡るまで完全に分解して整備しますので、フルオーバーホールを行なう整備計画を策定します。整備計画の段階で、車体に錆びがある場合やフレーム・エンジン等が別色に塗装されている場合の車両に関しては車体のみのセミレストアの整備計画を作り、実際の整備作業に入っていきます。

整備の最初はバイクを分解するところから始めます。エンジン・足回り・電装・フレーム・ネジ一本に至るまで分解します。
「洗浄」:パーツの油汚れやサビの除去を行います。
「ペイント・磨き」:パーツごとに、ペイントを行い、例えばエンジンカバーなどは、貴重な専門の機械で磨きます。
「消耗品の取替」:(セミレストア車、レストア車)ゴム類なども取り替えます。タイヤやゴムホースなどは状況をチェツクして点検します。

エンジン修理又はオーバーホールを行うバイクは、ピストンやシリンダー、クランクやミッションの状態を確認して、ピストンリング交換やシリンダーボーリング加工&オーバーサイズピストンに交換、その他の要交換パーツを交換、要加工箇所を加工修理します。

ミッションに問題がある場合は、ミッション修理又は交換を行います。

キャブレターは分解して清掃を行いジェット等の部品を交換、同調を取ります。

フロントフォークは、原則どのバイクもO/Hを行ないます。そのほか必要に応じてサスペンションや各種ブッシュ類も点検交換を行ないます。(オリジナルコンディション車両は除く)

ブレーキ関係 マスターシリンダーOH(清掃、消耗品交換)、キャリパーOH(清掃、シール類交換)、ブレーキシューやパットの点検を行ないます。

旧車や絶版車と言われるオートバイは、ハーネスに問題のあることも多いのですが、原因が特定できている場合は不具合箇所を修理します。ハーネス全体にわたり傷み激しいものはハーネス全交換を行います。そのほか、レギュレター・セルモーター・イグナイター・ポイント・ダイナモのなどの電装品を点検します。

フレームや各部ステー、小物類はサビを除去したのち塗膜はブラスト加工機などを使い除去してからウレタン塗装やパウダーコートを行ないます。エンジンケースも同様です。必要に応じて色ハゲ多いものはリペイントを行ない、エンジンカバー類も専門の研磨機で磨き上げて輝きを取り戻します。

足回りも、必要に応じてボトムケースやキャストホイールは研磨機で磨き再塗装、スポークホイルは錆びがあればリム&スポークを再メッキ又は新品に交換して再度張り直します。外装塗装は、全体的に状態が良い物は当時感を残す為そのまま使用します(タンク内錆びのある物は除去後コーティングします)。色褪せの激しい物や傷別色に塗装されている物は、塗膜を剥離し修正後に再塗装します。

海外からコンテナで運ばれてきたバイクは、その程度によりエルオートで分解され、エンジン・ミッション・足回り・電装・塗装と、専門のスタッフが仕上げたパーツを、最後に整備士が組み立てます。最終は試乗をおこない、すべて問題が無いかチェックを行ない、これでようやく店頭に並ぶのです。

旧車は、とにかく販売までに手間のかかるオートバイです。でも全員旧車絶版車が大好きなメカニックばかりです。エルオートでは日々多くの旧車が海外から運ばれてきます。ぜひ当店に整備中のバイクを見に来てくださいね!
エルオートの販売している絶版車は、長い時間をかけて販売前のメンテナンスを行っています。今まで多くのお客様が、遠方よりインターネットを経由してご購入いただいたり、遠方からご来店いただいたりしています。オリジナルにこだわり希少なバイクを探している方も、国内でしっかりメンテナンスされたリーズナブルで安心の絶版車を楽しみたい方も、エルオートの車両をぜひご購入ください。京都でみなさまのご来店をお待ちしております!
